ヨガとは?目的や効果について分かりやすく解説!

ヨガとは、古代インド発祥の宗教的な行為です。

現在は、フィットネスとして世界的に普及し、高い知名度を誇っています。男女問わず親しまれており、有名なスポーツ選手が体のケアとして取り入れていることでも有名です。

日常の運動や運動不足に関する調査よると、世代問わず多くの方がヨガに注目しています。

最近では、ホットヨガと呼ばれる高温多湿の環境で行うヨガも流行っています。ヨガは、より一層人気が高まっています。

今回は、ヨガの基本的な概念と目的や効果について解説します。ぜひ、参考にしてください。

目次

ヨガとは

ヨガは、サンスクリット語の「ユジュ」(牛や馬と車をつなぐくびき)が語源で、体・心・魂を神(あるいは宇宙)に結びつけること、「神の力に人間を結びつける」ということを意味しています。

ヨガは、呼吸法や瞑想をベースとしたエクササイズで、心と体の両方を整えることを目的としています。

かつての瞑想を中心として行っていたヨガとは形が変わり、エクササイズ的な要素が強くなっていますが、古代から現代まで変わらずに親しまれているということは感慨深いですね。

現在では、心身の健康に役立つ効果やダイエット効果が注目され、大人の習い事として人気です。

スタイル維持のためのエクササイズとしてだけでなく、精神的な安定感が得られる効果もあることから、芸能人やモデルも取り組んでいる人が多くいます。

  • ヨガの歴史はインドから始まる
  • 1970年代にヨガが一般に浸透しヨガブームが到来
  • 現在は女性に人気のエクササイズとして確立

ヨガの歴史を振り返ってみましょう。

ヨガの歴史はインドから始まる

紀元前2500年のインダス文明の頃には、ヨガの起源となるものが存在していたと言われています。

インダス文明時代の世界遺産「モヘンジョ・ダロ」で、ポーズを取る像や坐禅を組み瞑想する神像などが見つかっていて、修行の1つとして瞑想やポーズが使われていたようです。

紀元前200年頃には、最も古いヨガの経典である「ヨガ・スートラ」が編纂され、具体的なヨガの実践方法が記されました。

この修行法は、バラモン教やジャイナ教という仏教以前のインド宗教にも取り入れられ、お釈迦様をはじめとして仏教にも組み込まれていきました。

ヨガと仏教は相互に影響を与え合ってきました。仏教の発展において、ヨガの修行法や瞑想技法が取り入れられ、それが仏教の修行体系の一部となっています。

1970年代にヨガが一般に浸透しヨガブームが到来

ヨガが日本で一大ブームとなったのは、1970年代頃です。

それ以前にもヨガをおこなっている人はいましたが、とくに健康と美容に関するヨガの要素が重要視され、ブームによってたくさんの人がヨガの魅力を知っていきました。

ヨガが定着し普及していく中、1995年3月に起きた地下鉄サリン事件で、オウム真理教が瞑想やヨガを取り入れた宗教団体だったことに影響を受けて、ヨガや瞑想を敬遠する人が増え、ヨガブームも衰退していきました。        

のちに、徐々に社会に受け入れられるようになり、現在では老若男女問わず人気のエクササイズとなっています。 

現在は女性に人気のエクササイズとして確立

2000年代に入ると、ハリウッドセレブを中心とした世界的なヨガブームが起こった影響で、日本でも再びヨガブームが巻き起こりました。

ヨガ用のウェアやマットなどのグッズもたくさん販売されるようになり、楽しみながら、またオシャレを取り入れながらヨガに取り組める環境がどんどん整っています。

ヨガの人気が高まるにつれて、ホットヨガなどさまざまなタイプのヨガが新しく生み出されてきました。

ヨガは、身体を気持ちよく動かせて心のメンテナンスもできることから、大人の習い事ランキングでは常に上位に入るほど人気に。

ダイエット効果や美容効果を得られるため、特に女性に人気のエクササイズとして確立しています。

ヨガの目的

ヨガの目的は心と体の調和

現在ではダイエットや健康法としてブームとなっているヨガですが、本来の目的は「苦痛からの解放=快適で安定した心を作ること」にあります。

認定NPO法人日本ヨガ連盟によると、ヨガの目的は下記のように定義されています。

心と体、魂が繋がっている状態のことを表します。呼吸、姿勢、瞑想を組み合わせて、心身の緊張をほぐし、心の安定とやすらぎを得るものです。

引用:認定NPO法人日本ヨガ連盟

「アーサナ」と呼ばれるヨガのポーズをとることによって、心のバランスがとれた状態にするために、瞑想できるような安定した姿勢をとるのです。

サンスクリット語で「つながり」を意味するヨガを行うことによって、心と体・魂が調和された状態で繋がっていきます。

さらに、呼吸や瞑想を組み合わせると、心身の緊張をほぐし、心の安定とやすらぎを得られます。

精神的なアプローチの面が強いヨガですが、現在では「痩せたい」「きれいになりたい」など、身体的な目的で始める人が多くいます。

体づくりや運動習慣を身につけるという目的で行うのもいいでしょう。 

ヨガの効果

ヨガには様々な効果が期待できます。

身体の矯正や自律神経を整える働きが特徴的です。運動不足の現代人にとっては効果的な運動といえます。

身体への負荷も少ないので、ヨガが気になる方はすぐにスタートできるのも魅力です。

  • 自律神経を整える
  • 身体が矯正される
  • むくみや冷えの解消
  • 集中力が上がる
  • リラックス効果

具体的な効果について見ていきましょう。

自律神経を整える

ヨガには、自律神経を整える効果があります。

自律神経は、体を活発に動かすときに働く交感神経と、身体を休めるときに働く副交感神経から成り立っています。

通常は交感神経と副交感神経はバランスを取りながら働いていますが、不規則な生活やストレスなどによりバランスが崩れることがあります。

ヨガのポーズや呼吸法を行うことにより、全身を動かし凝り固まった筋肉をほぐし、血流を促すことで、自律神経のバランスを整えることができるのです。

身体が矯正される

ヨガは、身体の歪みを矯正してくれる効果もあります。

深い呼吸をしながらポーズを取ることで、背骨や骨盤などのバランスを整える部位を鍛えるため、姿勢の改善や歪みの矯正につながります。

歪みが改善されると、身体全体が引き締まって美しいプロポーションを手に入れられるという効果もあります。

ただ、すぐに改善されるわけではありません。継続していくうちに、身体の歪みが治っていくことが実感できるでしょう。

むくみや冷えの解消

ヨガは、むくみの解消に効果があると言われています。

ヨガのポーズをとることで、全身の血行やリンパの流れが良くなり、老廃物の排出を促すデトックス効果があります。

また、筋肉を鍛えることで、筋肉のポンプ機能が働き、血流やリンパの流れを促す効果もあります。さらに、冷えを解消する効果もあります。

ヨガはゆっくりとした動きで行うため、しなやかな筋肉を作り、インナーマッスルも鍛えられます。そうすると基礎代謝が上がり、血行も良くなって冷えにくい身体を作ります。       

集中力が上がる

ヨガには、集中力を高める効果も期待できます。

その理由は、脳がリフレッシュされるから。ヨガのポーズや呼吸法によって血流が良くなると、脳にも栄養や酸素が行き渡って、脳の働きが活発になります。

また、瞑想状態で自分の呼吸や身体に意識を向けるになることによって、不安や悩み・考えごとを一時的に忘れて、頭の中を空っぽにすることができます。すると、脳が休憩し、頭と心がスッキリするのです。         

リラックス効果

ヨガで行うポーズや呼吸法が緊張を解きほぐし、自律神経の働きを調整するため、リラックス効果を得られるといわれています。

また、全身を動かすことで凝り固まった筋肉がほぐれたり、腹式呼吸で酸素が行き渡ることで副交感神経が刺激されたりすることも、リラックス効果を得られる理由です。

さらに、身体の動きひとつひとつや呼吸に集中することで、一種の瞑想状態になり余計なことを考えなくなるので、リラックス状態になります。

代謝機能も活性化されていきます。内臓機能が活性化することで老廃物が排泄しやすくなり、むくみの改善が期待できます。

ヨガの呼吸法

ヨガは動きと呼吸が連動するので、呼吸法はとても大切です。

ヨガの基本の呼吸法は、腹式呼吸です。腹式呼吸は、自律神経の1つで身体を休めるときに働く、副交感神経を優位にします。

やり方は、鼻から4秒間かけて、お腹を膨らませながらゆっくり息を吸い込みます。

吐くときは、7秒間かけて鼻から少しずつ息を吐き、お腹をしっかりと凹ませます。一呼吸一動作が基本で、ポーズをとる間も呼吸を止めずに行います。

実際にやってみると、かなりゆっくり呼吸することがわかるでしょう。現代人は常に忙しく呼吸も浅くなりがちなので、ヨガで深い呼吸を意識する時間は大切ではないでしょうか。

深い呼吸を行うことによって心を落ち着かせる効果もあるので、気持ちが明るく前向きになりますよ。

ヨガに関するよくある質問

最後にヨガに関するよくある質問をご紹介します。

ヨガは朝と夜のどちらに行うのが良いのでしょうか?

朝ヨガと夜ヨガは、目的が違うので、どちらが良いとはいえません。

朝ヨガは、寝ている間に優位だった副交感神経を、交感神経へ切り替えるのに効果的です。

本来は自然に切り替わりますが、朝ヨガを行うことで交感神経をさらに優位にし、日中により活発に活動できるようになります。

一方、夜ヨガはその反対で、起きている間に優位だった交感神経をリラックス状態になる副交感神経に切り替えてくれます。
夜にヨガで集中力を高めることで、自律神経を刺激し副交感神経への切り替えをスムーズに行えるようになります。   

ヨガとストレッチの違いは何ですか?
ヨガとストレッチの違い

ヨガとストレッチは、筋肉がほぐれて血行が良くなったり、柔軟性が高まるという共通点がありますが、根本的な違いもあります。

ヨガがストレッチと違うのは、呼吸を大切にしていることです。ヨガは、動きながら腹式呼吸を行うことで、精神の安定を得られます。

また、痩せやすさにも違いがあります。

ヨガは、呼吸法と全身のポーズを組み合わせることで代謝が促進され、脂肪が燃焼されやすい身体を作ることができます。

ヨガとストレッチは目的や効果が違うので、自分に合う方を選びましょう。 

ヨガの効果はどのくらいで実感できますか?

ヨガの効果を実感できる時期は、個人差が大きく一概にはいえません。

ダイエットや柔軟性など身体の変化に関しては、即効性はあまり期待できないでしょう。

早くても3ヶ月、もしかすると1年以上続けないと効果を実感できないかもしれません。

一方、ストレス軽減などのメンタル面については、比較的早く効果があらわれます。
人によっては1回のヨガで効果を実感できる場合もあります。

週1回程度の緩やかなペースでも、6週間ほど続ければ何らかの良い影響が出てくるでしょう。   

この記事を書いた人

ヨガ・ピラティスのオリジナルブランドPranaを展開。ヨガとピラティスに関する最新情報を発信しています。

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