ホットヨガとは?常温ヨガとの違いを解説

ホットヨガとは?常温ヨガとの違いを解説

ホットヨガは最近流行りの人気フィットネスです。特に女性を中心に多くの方がホットヨガ教室に通っています。

人気が高まる一方で、ホットヨガによる体調不良が生じるなどのリスクもあるため注意が必要です。

今回は、ホットヨガの基本や常温ヨガとの違いについて解説します。ぜひ最後までご覧ください。

目次

ホットヨガとは

インド発祥のヨガは、4000年以上という長い歴史の中で多くの国に広まり、世界中の人に親しまれてきました。なかには、その土地独自の文化と融合して、新しく発展したヨガもあります。

現在、ヨガには多数の流派や種類がありますが、その中でも人気があるのがホットヨガです。
 
ホットヨガは、身体を動かしながら精神を養う伝統的な「ハタヨガ」から派生したヨガのひとつで、高室温(38~40℃)・高湿度(55~65%)の汗をかきやすい環境で行うことが大きな特徴です。

この高温多湿な室内は、ヨガの発祥地であるインドの環境に近い状態を再現したものです。

ホットヨガは美容や健康の効果を期待できるため、女性に人気があります。 

日本で誕生し世界で流行

ホットヨガは、1970年代に日本でヨガの講師をしていたインド出身のビクラム・チョードリー氏によって編み出されたといわれています。

ハリウッド俳優らに熱烈に支持されていたチョードリー氏ですが、東京でヨガを指導していた時期があります。

政治家の田中角栄氏も、健康を維持するためにチョードリー氏に師事していたそうです。

チョードリー氏はある冬の日に、気温が低かったことからヨガ道場にストーブなどの暖房器具を持ち込みました。

そこで、インドの気候を再現した暖かい室内でヨガをすると、身体が温まって関節や筋肉がよく伸びることを発見。

こうしてホットヨガの原型が誕生することとなりました。

ホットヨガの効果

ホットヨガには、女性に嬉しい効果がたくさんあります。

ホットヨガのダイエット効果に注目されがちですが、ストレス解消やリラックス効果など様々効果が期待できます。

  • ダイエット効果
  • ストレス解消
  • 美肌効果

ホットヨガの効果について詳しく見ていきましょう。

ダイエット効果

ホットヨガは、大量の汗をかくうえに筋肉量が増えて基礎代謝も上がるため、ダイエット効果があります。

ホットヨガに用いられるポーズでは、体の内側にあるインナーマッスルを鍛え、しなやかな体型を手に入れることができます。

体重はあまり変わらなくても見た目が引き締まり、痩せたように見えるのです。

また、ホットヨガは、激しい運動ではないのに高温多湿の環境で身体を動かすため、思っているよりもカロリー消費が大きくダイエットにつながります。

ホットヨガでダイエット効果を実感するためには、最低でも3ヶ月〜半年は継続しましょう。                                 

ストレス解消

ホットヨガは、ゆったりとした静かな空間で、ゆっくりと動きながら自分自身の心身と向き合うので、ストレス解消やリラックス効果も期待できます。

また、ホットヨガでは深い呼吸を意識しながら動くため、集中力が高まり瞑想状態になります。

何も考えず心の中を空っぽにする時間を持つことで、頭がストレス源から離れ、プラス思考になることができます。

ホットヨガは、体だけでなく心のバランスも整えられ、日常の中で緊張した交感神経の働きを緩やかにしてくれます。                          

美肌効果

ホットヨガは、高い美肌効果も期待できます。

ホットヨガで大量の汗をかくことで、毛穴の汚れを排出し新陳代謝を促します。

また、ホットヨガを続けていくと、毛穴の開閉機能が磨かれていきます。

毛穴の開閉が活発になると毛穴に汚れが溜まりにくくなるため、肌荒れ防止につながります。さらに、デトックス効果もあります。

ホットヨガの最中に水分をとると、代謝が良くなりさらに発汗量が増えます。

すると血行が良くなり、それまで滞っていた部分にもきれいな血液が流れ老廃物が押し流されるため、デトックス効果が高まるのです。         

ホットヨガと常温ヨガの違い

ホットヨガと常温ヨガの違い

ホットヨガと常温ヨガのどちらを始めるべきか悩みますよね。ホットヨガと常温ヨガの違いについて解説します。

  • スタジオの温度と湿度
  • 消費カロリー
  • 交感神経と副交感神経

目的や効果の違いを知っておきましょう。

スタジオの温度と湿度

ホットヨガと常温ヨガの最も大きな違いは、スタジオの環境です。

ホットヨガのスタジオは、室温38~40℃、湿度55~65%程度に設定されています。

ヨガ発祥の地であるインドの温度と湿度を再現した高温多湿の環境では、少し運動するだけで汗をかきます。

私も一度60分間の体験レッスンに行きましたが、「今までこんなに汗をかいたことはない!」というほど信じられないくらいの発汗量です。

ホットヨガでは大量に汗をかくので、60分のレッスンで約1リットル以上の水分補給が必要となります。

また、常温ヨガよりもホットヨガの方が筋肉の緊張がゆるむため、身体の柔軟性が高まるともいわれています。

暖かい環境の中では、普段よりも身体の可動域が広がりやすいので、柔軟性もアップしやすいのです。                               328

消費カロリー

ホットヨガと常温ヨガは、消費カロリーにも違いがあります。

常温ヨガの場合、ポーズのレベルやクラスの内容にもよりますが、消費カロリーは1時間のレッスンで100~200kcal程度とされています。

一方、ホットヨガでは1時間で約300~400kcalも消費できます。

常温ヨガ1時間あたり約100〜200カロリー
ホットヨガ1時間あたり約300〜350カロリー

ホットヨガは高温多湿の環境で連続してポーズを取るので、常温ヨガよりも有酸素運動の効果が高まります。

その結果、消費されるカロリーが増え、脂肪も燃焼しやすくなると考えられます。

ホットヨガのカロリー消費量を他の運動と比べると、ウォーキングや水泳よりも多く、ランニングやサイクリングと同じくらいの運動量となります。          

交感神経と副交感神経

ホットヨガと常温ヨガでは、優位になる神経にも違いがあります。

ホットヨガは、身体にとっては負担がある高温多湿の環境で行うため、心身の活動が活発になり、交感神経が優位になります。

一方の常温ヨガでは、快適な環境で深い呼吸を意識するため、副交感神経が優位になります。

運動しながらも心身がリラックスした状態に近づきます。

呼吸法には違いがありませんが、ホットヨガの高温多湿の環境では深い呼吸がしづらく、呼吸が浅くなりがちです。

常温ヨガでは、呼吸に意識を集中させてゆっくりと深い呼吸を繰り返します。

  • ホットヨガは呼吸が浅くなる
  • 常温ヨガは深い呼吸ができる

このように、同じヨガでも自律神経に関しては反対の効果があります。

リラックスしたいのか、アクティブになりたいのか、その時の気分でヨガの種類を選ぶのもよいでしょう。                             

ホットヨガに簡単によくある質問

最後にホットヨガに関するよくある質問をご紹介します。ホットヨガを始める前にチェックしておきましょう。

ホットヨガは初心者でもできますか?

ホットヨガは、体質的に合えば初心者でも大丈夫です。

ほとんどのスタジオでは初心者向けのレッスンがあり、経験がなくても安心してレッスンに参加できます。

また、経験豊富なインストラクターが丁寧に指導してくれるので、最初はレッスンについていけなくても、通ううちにポーズの名前などを覚えられるようになります。

まずは体験レッスンを受けてみて、非日常的なホットヨガの環境でも体調に異変を感じたりしないか確認してみましょう。

ホットヨガと常温ヨガはどっちがいいの?

ホットヨガと常温ヨガは、一概にどちらがいいと言えません。

人によって目的や求める効果が異なります。体質的に合う合わないがあるかもしれません。

ホットヨガを始める時の注意点としては、ホットヨガは身体への負担が大きいので、毎日レッスンを受けるのは避けましょう。

熱中症や脱水症になるリスクがあったり、自律神経が乱れやすくなったりするので、週に1~2回のレッスンがおすすめです。

ホットヨガで使われるポーズは、常温ヨガと同じものもたくさんあります。ホットヨガを学ぶことで、自宅でも常温ヨガを楽しむことができるでしょう。

この記事を書いた人

ヨガ・ピラティスのオリジナルブランドPranaを展開。ヨガとピラティスに関する最新情報を発信しています。

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